【お酒】2265.南方 純米吟醸 300ml [30.和歌山県の酒:19+]
販売者 株式会社世界一統+C
和歌山市湊紺屋町1丁目10番地
清酒
精米歩合50%
アルコール分 16度
原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)
内容量 300ml
(以上、ラベルより転記)
「細菌学から民俗学まで幅広く活躍した南方熊楠の父が、明治17(1884)年に創業した蔵。「世界一統」の名は2代目南方常楠が師事した大隈重信に酒名の選定を依頼し命名された。」(※1)という、世界一統の手印。
それにしても、酒の手印(酒銘)に“世界一統”なんて名付けて大風呂敷を広げやがった大隈重信のセンスや如何!。
そりゃ壮大なのはわかりますけれど(早大創立者ですから)、もっと、誰もが聞けばうまそうな酒だなと連想できるような名前にしたほうがよかったんじゃないの?
これに比べたら、釣りに来ていた伏見宮家のおぼっちゃまに名付けてもらったあちらの例のほうがまだマシか。
現在では、手印を社名にしていらっしゃる世界一統さん。
そのお酒は、かつて【お酒】713.世界一統 上撰 カップをいただいております。
およそ8年ぶりにいただく世界一統さんのお酒。
今日いただくのは、創業家の苗字を銘とした“南方(みなかた)”。
精米歩合50%なのに大吟醸を名乗らないところに、奥ゆかしさを感じたのですけれど・・・・、
世界一統さんは、
製造者じゃなくて“販売者”だってさ。
製造所固有記号は“C”。
これを消費者庁“製造所固有記号制度届出データベース”で検索してみたら、
長龍酒造さん(奈良県)とのことでした!
自醸ではない製品だから、精米歩合50%の吟醸造りであっても、大吟醸を名乗らないのでしょうか?
まあでも、大吟醸たろうがなかろうが、それに自醸だろうがなかろうが、うまけりゃそれでよいのです。
それではいただきましょう。
純米吟醸ですから、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、無色透明でした。
上立ち香はなし。
含むと、フレッシュな風味を感じますが、セメダイン香もかすかに感じます。
うまみはやや濃いめ。
米のうまみに厚みを感じます。
酒臭さなし、熟成感もなし。
苦みがあって、けっこう鋭くてかつ重さを感じます。
キレはそれほどでもなく、苦みが残ります。
さんみはややひかえめ。
すっぱさは弱めで少し鋭いものの、苦みに負けています。
かすかにスーですが、ピリはなし。
甘みはひかえめ。
ゼロでしょう。
爽快やや濃醇で苦重旨辛口のお酒でした。
うまみは洗練されていて、米のうまみだけをしっかりと感じることができました。
しかも辛口で、キリッとしておりました。
でもこの鋭くて重い苦みは、いったい何を意図しているのでしょうか?
もしかしたら、和歌山の名物に合うのかな。
でもおいら、和歌山の名物って、梅干しと和歌山ラーメンくらいしか知らないよ。
それにそのどちらも、この苦みに合うのかどうかは、疑わしい所でございました。
その苦重の世界一統と合わせた今日のエサはこちら。
トマトを食べたかったので、一個198円もする割には大しておいしくはないトマトを近所のスーパーで買ってまいりました。
これに合わせたのは、ねぎ。
ねぎのみじん切りに酢(煮切ったもの)・みりん(同)・オリーブオイル・昆布だし・わさび、塩を合わせ、“ねぎわさびドレッシング”を作ってかけただけ。
わさびは辛さが飛んでしまって爽やかさだけが残るのが不思議。
それがねぎの風味とバッチリで、大しておいしくはないトマトでも満足でございました。
じゃがいも、ピーマン、しめじ。
どれも100円もしないものばかり。
ごま油と醤油、中華のだしで炒めて、かつおぶしをかけたものがこちら。
じゃが芋ってうまみがあるから、お肉がなくても問題なし。
それにかつおぶしのうまみと醤油の香ばしさとがよく合いました。
ごちそうさまでした。
(※1)友田晶子監修『全国の日本酒大図鑑[西日本編]』p.121(2016.8 株式会社マイナビ出版)